chaのアパルトマンから 

パリのアパルトマンでつつましく暮らすフリーランス女子の部屋から。どんな国でも働ける方法をべんきょう中

友人の結婚式に出る出ないの煩わしさ、お年頃

海外に住んでいて、唯一気になるのが「友人の結婚式に出席できない」ことだ。

お年頃なので友人たちがバンバン結婚していく。果実の収穫時期のように、それはもうポンポコポンポコと恋が実っては結婚という形で収穫され、それに伴い市場でのお披露目(結婚式)がある。

海外にいるので、結婚式にはそんなに出席できない。なので、お断りの作業をよくしないといけないのだが、それが、もう、めっちゃめんどくさい。

海外にきてから、他人の目は気にしないようになって、だいぶ楽になったけれど

(特にカナダはよかった。道端でバナナを食べていても、誰も見てこない。日本だったらじろじろ見られて、そのへんにいるひとたちの話のネタになって、もしかしたらツイッターへのアップ用に写真を撮られるかもしれない。)

こんなときは、めちゃくちゃ日本人だ。かなりの労力を使って、気をつかわなければいけない。

なんでかというと、女性の中には、

結婚式に小さな頃から夢と希望と素敵な未来への幕開けとか、どさくさに紛れてこれまでの人生の苦労のチャラとか、とにかく全部をぶっこんで楽しみにしている人がいるからだ。

その夢の結婚式には、友人全員が揃って出席して、笑顔で拍手して「おめでとー!^ ^」と言っている必要があり、なのでわたしがいないことが、その夢をぶち壊す可能性がある。

わたしは最近まで、自分も結婚式をするということすらあまり考えずに生き

てきたタイプなので、そうゆう人たちの夢がどこまでパンパンに膨らんで、はちきれそうなものなのか、知ることができない。

だけどわからないなりに、なるべくいい感じに、柔らかく断るためにメールの文章を練りに練らないといけないし、あの子の結婚式に行ったのに、あの子のには行かなかったらどうかな、とかくだらないことを考える必要がある。

なにかの本で読んだけど、
「日本人女性の気遣いは、世界的にみればエスパーレベル」とのこと。

ほんとにその通りで、日本人女性が日本人女性にする気遣いは、本当にエスパーレベルの推測が必要だ。

サバサバしている友人なら、「海外行って頑張ってるのに、帰ってこれない

のなんで??とか思わないよ。そもそも結婚式だけが結婚を祝う形じゃないしね。ありがとう!また日本帰ったときに会えるの楽しみにしてるね!」とかめっちゃ気持ちいい返事をもらえるし、気が楽になる。なにか違う形でお祝いしてあげたいなとか思う。

 

問題は、先述した「結婚式にはちきれんばかりの夢詰め込み系女子」かつ「ネチネチ系女子だ。」

先日、例によって懇切丁寧にあなたの結婚式に出席できないごめんねという旨のメールをすると、こんな返事がかえってきた。

「ええー、そうなん?帰ってきてやぁー。フランスから日本への足代とかまさか出されへんけどさ。てかそれって、その前に帰国する日をズラされへんの?おらんとやる意味ないわー。」

「、、、はあ?」

お年頃とはいい大人のこと、それはわたし、なので、呆れかえった気持ちは

胸のうちに隠したけど、
まず足代が高いってわかってるなら、ねだるな!一回帰るのに20万くらいかかるの知ってますよね??
しかも、出会って2週間で会った人とソッコー結婚して行われる結婚式に、こちらの都合を合わせる必要がどこに??
そして帰国する日をずらすとは??
わたしがあなたの結婚式に出席するために、フランスでの仕事や彼家族との用事を全部キャンセルして、帰国してからの日本での予定も全部リスケしてってことかな?壮大なお願いだよ?そんな軽くゆえる?え?

正直めちゃくちゃ引いたし、こちらの都合を考える余裕はなく、本当に自分の結婚式を完璧に仕上げることしか頭にないんやな、と思った。

仲のよい友人の人生の一大イベント、もちろん前提にはお祝いしたいという気持ちがある。だからこそこんなにも悩む。でも、こういう人がいるから、友人への結婚式への印象は、どんどん煩わしく、めんどくさくなっていってしまっている。

こんな会話をすると、なんだか日本に帰りたくないなぁ、と思ってしまう。

ただ、そんなことを思いながら買い物に出て、パリのパン屋の女性に思いっきり冷たくされると(パリの女性は基本めっちゃ冷たい)、あのエスパーレベルに思いやりのある人たちのいる、日本に猛烈に帰りたくなるのだ。